2008年3月20日木曜日

世界選手権始まる。浅田2位SP

スウェーデンのイエーテボリで開幕した2008年フィギュア世界選手権。
女子のSPが行われ、日本勢は浅田真央選手が今季自己ベストの64.10で2位
中野友加里選手も今季自己ベストの61.10で3位と好位置につけた。
前大会女王の安藤美姫選手は、演技冒頭の3回転ー3回転を回避、
3回転ー2回転とするなど、59.21の8位と出遅れた。

注目の韓国、キム・ヨナ選手はやはり故障による調整遅れが響いたか
会心の演技には程遠く、59.85の5位止まりと精彩を欠いた。

トップはイタリアのカロリーナ・コストナー選手で64.28。
伸びやかな3回転ー3回転や、スピンなのでレベル点を稼ぎ、
微差ながら、浅田真央選手を抑えた。

表彰台を賭ける、フリー演技の結果如何では、日本勢の独占もあり得る展開に。

そのためには、浅田真央選手は、トリプル・アクセルの成功を含むノーミスの演技を、
中野友加里選手も、トリプル・アクセルの成功がカギになる。

安藤美姫選手も、SPの演目を直前に昨季の『シェラサード』に戻したために
滑りにスピードがなく、SPでの順位は低いものの、
フリーでは本人も自信を持っている『カルメン』での情熱的な演技で
力いっぱいの演技を披露することができれば、挽回も望める。

キム・ヨナ選手、カロリーナコストナー選手の現在の状態もあるが
決して日本3人娘の表彰台独占は夢ではない。

2008年2月29日金曜日

日本とメジャーの違い 球数制限

日本で今、先発、リリーフともに
球数制限を敷いているのは、広島東洋のブラウン監督くらいだろう。

日本にやってくるアメリカ人の監督たちは
中4日ローテ、球数制限、強行策(否バント)を就任当初は取ろうとするが、
いずれも日本式になっていく。

中6日ローテ、球数も制限して120球前後、バントもするようになる。

これは先に触れたとうり、
日本とアメリカのアマチュア時代の打者育成方法が根本的に違うためであり
打者の意識が大変革を起こさない限り
投手の起用方法をメジャー式にすると、自軍にとって不利になりやすい。

それでも、以前に比べればまだ攻撃的になってはきているとは思う。
一発長打のある1番打者、小技の効く選手よりも攻撃的な2番などわずかではあるが、
そういったチームも出てきている。

では、本当に球数制限は、採用不可なのだろうか?
中4日ローテは無理なのだろうか?

先の中4日ローテ編で、日本では難しいと記したが本音はできると思っている。
監督、投手コーチ、先発投手の意識改革ができればである。
どのような意識改革か?

まず監督、投手コーチの意識改革である。
いまだ、日本では先発、完投できる投手を最重要としている。
これは、もう過去の話である。
現に、高校野球ですら2人投手制を謳い、継投戦術をとっている。
大学、社会人もしかりである。完投できる投手など、もうほとんどいないのだ。

現に北海道日本ハムのエース、ダルビッシュ投手や
広島東洋にいた黒田投手でも完投数は年間1ケタだ。
30試合前後の登板数があってもである。

また、選手側の意識改革でいえば、
先発投手のみの特権がある球団が多いことだ。
登板日翌日のいわゆる『上がり』である。
登板日の翌日は、ベンチにも入らず休養ということだ。
中6日、1週間に一度の登板なのにである。

それに比べて、ブルペンスタッフは毎日常勤だ。ほぼ全試合ベンチに控えている。
それなのに、中6日、1週間に1度の登板で
3、4回前後、ひどければそこまでも持たずに降板する先発ローテの投手はいったい何なのだ。

ブルペンスタッフはそんな時にしわ寄せが行く。
だから、年間20試合もメジャーより少ないのに
80試合登板とか、90試合登板などの常識外れの起用方法になる。

これで、故障するななどと言えるのか?
選手生命、投手生命のことは考えないのか?
自分が監督の時期だけで、使いきってしまっていいのか?

その割りに、年俸などの待遇でもリリーフ陣は評価が低い。
とくに、セットアップ、中押さえのポジションは特にだ。

先発投手は10勝を上げれば、もう高評価だ。
しかし30試合前後の年間登板数の1/3ではないか。
毎日のように登板して、1イニングやアウト1つ、2つを取っている
リリーフ陣の割合と比べてどうなのか?
リリーフ陣は1、2回続けて打たれようものなら大騒ぎをされる。
首脳陣、マスコミ、ファンにもだ。

中6日なら120球、中4日なら100球は投げさせるべきなのだ。
その試合を作れずに、壊したとしてもだ。
それが先発投手としての最低義務の責任だろう。

少年時代には40球程度、中学で60球、高校、大学で80球という
アメリカの投手の球数制限がいいとは言わない。
しかし、球数制限は投手のためにあったほうがいい。

選手は球界の共通の財産である。特に投手は。
それを長くプレーさせるのも監督、コーチ陣の役目ではないか。

『自分のときはな。。。』などと、のたまわるコーチはいらない。
トレーニング、コンディショニング、
クールダウンなどボディケアの技術指導は日進月歩しているのだ。

パ・リーグなどDH制なのだから、球数制限は、すぐにでもできるはずだ。
もちろんセ・リーグもダブル・スイッチなど
監督、コーチ陣が頭を使えば、球数制限はできるはずだ。

2008年2月28日木曜日

日本とメジャーの違い 打撃論と精神論

日本野球の1、2軍との格差が大きくならなければ
負け試合、敗戦処理用の投手と勝ち試合用の投手と分けなければ
日本野球の待球することを美徳とする意識が変わらなければ
日本に完全中4日ローテーションは採用できない。

また、ブルペンスタッフの登板過多が起きやすく優秀なリリーバーほど、
酷使されて選手生命が短命になりやすい。

この点は球数制限とも密接にかかわっているし、
アマチュア時代の打撃練習の方法にもつながっている。

特にこれは、日本とアメリカの人間的な根本的違いになるのだが、
アメリカは、他の人との違いを前面に出し、自己表現、個性を尊重する。
対して、日本は全体の和を尊重し、自己犠牲を美徳とする。

野球では、中学、高校時代にアメリカでは、
いわゆるロングティーと呼ばれる練習方法がよく用いられる。
これは、ホームベース上にゴルフのティーアップのようにボールを置き、
これをフルスイングして、パワーを求めるものだ。
もちろん、的確にボールを捉えることは言うまでもない。

対して、日本ではトス・バッティングやショート・ティーをまず、重要視する。
トスでは、キチンと投げ手にワンバウンドで帰すことが
ショートティーでは、キチンと真正面に打ち帰すことを基本として求められる。

これが、日本とアメリカの打撃スタイルの根本的な違いだ。
的確に球を捉えるのは同じだが、
フル・スイングで遠くへ飛ばすことを求めるアメリカ風。
狙ったところに打ち返すべく当てに行く日本風。

何でも、型にはめたがる日本とそうでなく、個性を尊重するアメリカ。

どちらが正しいかは、誰にも決められまい。
しかし、アマチュア野球経験者からすると、
特に、個性よりも、画一的、自己犠牲を強いる高校野球は楽しんで練習、試合をした覚えはない。

楽しむ事を優先して、個性をトコトン伸ばすやり方にあこがれる。
長所よりも、欠点を矯正しようとあれこれ意見し、フォームをいじりたがる日本野球よりも。

『楽しんで勝とうぜ!』と『練習どうりやれば勝てる!』では心のゆとりが違うというものだ。
特に心と身体が成人になりきっていない高校野球は。
高校野球で終盤に同点で延長戦にもつれ込む試合や逆転サヨナラなどのケース、
力は五分なのに、ひとつのプレーがキッカケで
大量失点、大量得点になるケースなどはその典型である。

精神的に子供なのである。身体は大きくても。
だから、ひとつのキッカケで大きく動揺もするし
大きくイケイケの空気になってしまうのだ。

これは『練習どうりにできなかった』と思うところから始まる。
『楽しんで、勝とうぜ!』だと結果は全く違うと思うのだ。

小さい頃から、このような環境に置かれれば
規格外のスーパースターなど、出てくる訳がない。
また、才能に溢れる素材でプロ入りしながらわずか数年で萎んでしまい、
引退する選手もほとんどが精神的な部分に起因すると思う。

初球からでも、打てる球なら打つ!。フルスイング!。
チマチマ当てに行ってのファウルなど見たくない。

それが、魅せるということではないのか?

凡人では投げれない球の速さ、バットスイングの早さ。
とてもまねのできない守りや強肩、俊足。それこそ、お金を払って見るプレーではないか。
プロとアマチュアの違いはそこにある。日本とメジャーの違いもそこにある。

2008年2月27日水曜日

日本とメジャーの違い 中4日ローテ

日本とメジャーとの違いは投手起用に異なる点が多い。
中4日登板と球数制限である。

メジャーは自軍投手と相手チームとの相性は全く無視して
完全中4日のローテーションを守る。

日本は対照的に自軍投手と相手チームとの相性を考慮し
ローテーションの飛ばし、変更は多々ある。
そして、6連戦の後に1日休み(移動日)のため
中6日で先発ローテーションを組むのが主流である。

メジャーでは、20連戦など日常茶飯事で
ナイトゲームの翌日がデーゲーム、ダブルヘッダーもシーズン終盤にはある。
休みが少ないために完全中4日のローテーションが成り立っているとも言える。

では、中4日のローテーションは日本に取り入れられるのか?
これは日本の投手、監督始め首脳陣、
ひいては日本野球自体の考えが変わらないと難しいと思う。

一番大きいのは、日本の野球は待球型の選手が多い。
これは、アマチュア時代の指導に起因するもので
初球から簡単に凡打すると、指導者に怒られる。結果は問わずである。

『簡単に打ちにいくな。』『球スジを良く見ろ。』

野球経験者なら、何度となく聞いた言葉であろう。

それに対して、アメリカは逆で

『ストライクなら初球から打て』『自分のツボなら振れ』

と教えられる。
結果、日本の投手の方が1イニングに投げる球数はあたりまえのごとく多くなり、疲弊する。

また湿度の関係で、登板後の疲労度の回復がアメリカと日本では違うと聞く。
さらに、投手起用方法の確立が、日本はできていない。
日本でも、先発、中抑え、抑えとここずいぶん、
分業化が進んではいるがメジャーほどではない。

メジャーでは、まずクローザーを決める。
そして、先発ローテーション5人、スターターを決める。
そして、セットアップと呼ばれる勝ち試合や同点時の中抑え。
モップアップ、ミドルセットアップと呼ばれる負け試合、敗戦処理の要員が見事に分けられる。

メジャーとマイナーの差は知ってのとうり扱いが天と地ほどに違う。
この生存競争の差が、敗戦処理でもなんでもメジャーに残っておき、
結果を残して重要なポジションを任されるように考えている。
メジャーとマイナーの差が選手を腐らせずにモチベーションを上げているのだ。

その点、日本野球は甘い。
給料こそ安くとも選手寮、設備など、待遇は確保されている。
日本野球の1、2軍との格差が大きくならなければ
負け試合、敗戦処理用の投手がブルペンにいなければ
日本野球の待球することを美徳とする意識が変わらなければ
日本に完全中4日ローテーションは採用できない。

また、ブルペンスタッフの登板過多が起きやすく
優秀なリリーバーほど、酷使されて選手生命が短命になりやすい。

この点は球数制限とも密接にかかわっているし、
アマチュア時代の打撃練習の方法にもつながっている。