2008年2月28日木曜日

日本とメジャーの違い 打撃論と精神論

日本野球の1、2軍との格差が大きくならなければ
負け試合、敗戦処理用の投手と勝ち試合用の投手と分けなければ
日本野球の待球することを美徳とする意識が変わらなければ
日本に完全中4日ローテーションは採用できない。

また、ブルペンスタッフの登板過多が起きやすく優秀なリリーバーほど、
酷使されて選手生命が短命になりやすい。

この点は球数制限とも密接にかかわっているし、
アマチュア時代の打撃練習の方法にもつながっている。

特にこれは、日本とアメリカの人間的な根本的違いになるのだが、
アメリカは、他の人との違いを前面に出し、自己表現、個性を尊重する。
対して、日本は全体の和を尊重し、自己犠牲を美徳とする。

野球では、中学、高校時代にアメリカでは、
いわゆるロングティーと呼ばれる練習方法がよく用いられる。
これは、ホームベース上にゴルフのティーアップのようにボールを置き、
これをフルスイングして、パワーを求めるものだ。
もちろん、的確にボールを捉えることは言うまでもない。

対して、日本ではトス・バッティングやショート・ティーをまず、重要視する。
トスでは、キチンと投げ手にワンバウンドで帰すことが
ショートティーでは、キチンと真正面に打ち帰すことを基本として求められる。

これが、日本とアメリカの打撃スタイルの根本的な違いだ。
的確に球を捉えるのは同じだが、
フル・スイングで遠くへ飛ばすことを求めるアメリカ風。
狙ったところに打ち返すべく当てに行く日本風。

何でも、型にはめたがる日本とそうでなく、個性を尊重するアメリカ。

どちらが正しいかは、誰にも決められまい。
しかし、アマチュア野球経験者からすると、
特に、個性よりも、画一的、自己犠牲を強いる高校野球は楽しんで練習、試合をした覚えはない。

楽しむ事を優先して、個性をトコトン伸ばすやり方にあこがれる。
長所よりも、欠点を矯正しようとあれこれ意見し、フォームをいじりたがる日本野球よりも。

『楽しんで勝とうぜ!』と『練習どうりやれば勝てる!』では心のゆとりが違うというものだ。
特に心と身体が成人になりきっていない高校野球は。
高校野球で終盤に同点で延長戦にもつれ込む試合や逆転サヨナラなどのケース、
力は五分なのに、ひとつのプレーがキッカケで
大量失点、大量得点になるケースなどはその典型である。

精神的に子供なのである。身体は大きくても。
だから、ひとつのキッカケで大きく動揺もするし
大きくイケイケの空気になってしまうのだ。

これは『練習どうりにできなかった』と思うところから始まる。
『楽しんで、勝とうぜ!』だと結果は全く違うと思うのだ。

小さい頃から、このような環境に置かれれば
規格外のスーパースターなど、出てくる訳がない。
また、才能に溢れる素材でプロ入りしながらわずか数年で萎んでしまい、
引退する選手もほとんどが精神的な部分に起因すると思う。

初球からでも、打てる球なら打つ!。フルスイング!。
チマチマ当てに行ってのファウルなど見たくない。

それが、魅せるということではないのか?

凡人では投げれない球の速さ、バットスイングの早さ。
とてもまねのできない守りや強肩、俊足。それこそ、お金を払って見るプレーではないか。
プロとアマチュアの違いはそこにある。日本とメジャーの違いもそこにある。

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