2008年2月26日火曜日

日本とメジャーの違い バント

日本野球を語る上で欠かせないことがある。バントである。
ここでいうバントとはセーフティを含まずに犠打としての送りバントである。

日本とメジャーとを語るとき。
日本とメジャーの戦術面を比較する時。
野球とベースボールの差を語るとき。

必ず引き合いに出されるのは攻撃面ではバント。
投手面では中4日の完全固定のローテーションと球数制限の2つである。

では、攻撃時のバントは戦術的な面で考えた場合有効なのか?
そうではないのか?積極的なのか?消極的なのか?

ワシの個人的見解でいえば、バントは消極的な戦法に見える。
ヒットエンドランとかランエンドヒットのほうが野球は面白いし、
外野手の強肩ぶりなど見せ場も増える。

よく投手は立ち上がりが一番不安だと言われる。
初回は手探りでゲームに入ると大体の投手が言う。
初回にノーアウトでランナー1塁の場面。初回の先頭打者を塁に出して、
まだ落ち着かない心境の投手に対してどのような戦術に出るのか、
意見の分かれるところであろう。

アウト1個を与えて、走者を2塁に進める。
このアウト1個で投手がとりあえず一息落ち着くのか。
初回早々に得点圏に走者を置き、浮き足立つのか?
どちらが正しいかは決められないがひとついえることがあるのは、
バントを選択して、ノーアウトでランナー2塁においても
1点しか取れない確立が大きいということである。

あくまで記録統計上だが、イニングに限らずに
ノーアウト1塁でバントを選択してワンアウト2塁にした場合の
得点確立は40%をわずかに上回る程度だということだ。

この数字は日本もメジャーもほぼ同じである。

この記録統計上の数字を覆したのが昨年の北海道日本ハム。
なんとノーアウト1塁から、
ワンアウト2塁にバントで送った場合の得点率は60%を超えている。

得点力の不足分を投手陣の力で補った昨年の北海道日本ハム。
少ないチャンスに1点をなんとかして取りあとはひたすら守りきるという戦い方だった。

このような例外はあるが、
バントで走者を進めても60%近くは得点できていないのだから
これは消極的な間違った戦術といえはいないだろうか?
野球を小さくしている気がしてならない。
少なくともプロが初回から取る戦術ではないと思う。

ただ、強力な投手陣を持ちながらも
打線の得点能力が著しく低いチーム編成の場合はこの限りではない。
昨年の北海道日本ハム、中日ドラゴンズなどだ。
この2チームはロースコアでの試合に持ち込めないと勝負にならないために、
初回からバントを多用していた。どちらも儀打数はリーグ1位だ。

日本にしても、メジャーにしても1軍で試合にでるのは、
ほとんどがアマチュア時代にエースや中軸を打っていた選手が多い。
めったにバントなど試合でした事のない選手が
プロでアマチュア投手の比ではない球威、制球の投手と相対して
そうそうバントは出来る者ではない。
事実、大多数の選手は見ているからにバントはヘタクソだ。
であるならば、戦術的にバントよりもエンドランの方を多様するべきではないか。
試合終盤や延長戦でのバントはありだが。

投手陣に絶対の自信を持ち、
ロースコアでの接戦を望むチームでなければ
バントという戦術は消極的で極めて効果が低いように思う。

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