先日、面白い特集をやっていた。
何故、今MLBが日本などの東アジアに注目してスカウトを派遣し、
マーケットを意識しているかを解説していた。
その中で、面白い指標を紹介していた。
それが、第2の打率と第2の防御率である。
今日はそのうちの第2の打率について触れてみたい。
打率というのは、安打数/打数である。
そして、出塁率というものがあるがそれは、安打数+四死球/打席数である。
さらに、MLBの野手の評価項目として重要視され有名なものは5ツールスである。
アベレージ、パワー、スピード、フィールディング、スローイングこの5つのことである。
いいかえれば、打率、長打力、走力、守備力、強肩となる。
この5つ、全て兼ね備えていれば超Aランク。
あとはこのうちいくつその選手が持っているかでその選手の評価をするわけだ。
しかし、現状はそんな選手は数えるほどしかいない訳で
どの部分に優れた選手が自チームにフィットするか
長期的に、戦略的に見ていくのが球団GM、フロントの仕事になる。
打率よりも出塁率を重視し、
パワーよりもフィールディング、スローイングを重視して
限られたチームの編成予算で強いチームを作っているのが
オークランド・アスレチックスでありそのGM、ビリー・ビーンはつとに有名である。
毎年のように主力選手が流出するが、
生え抜きやトレードで獲得した若手を短期間に育成して戦力とし、
それを繰り返して強豪チーム、人気チームのひとつになっている。
さかのぼる事、6年前。
ボストン・レッドソックスが新オーナーに買収された。
現在のヘンリー・オーナーである。
そのときに、フロントは総入れ替えとなり、
球団の編成担当になったのが、現GMのエプスタイン氏。
そのときに、チーム再編の鍵になったのが第2の打率である。
これは、塁打数から安打を引き、これに、四死球と盗塁を足して、打数で割ったものである。
(塁打数-安打)+四死球+盗塁/打数。
これが、最も打者の能力を表す指数として採用したのだ。
過去の膨大なデータからいろいろな算出方法を試みこの指標を生み出したのである。
平均的な選手だと、この第2の打率と通常の打率との差はあまりない。
が、中には打率より、第2の打率のほうが大きく上回る選手がいるのである。
これをベースに獲得されたのがオルティーズ選手だった。
それまでに在籍していたツインズでは
打率の低さからそれほどの評価ではなかった。
しかし、第2の打率から、その能力を評価したレッドソックスが獲得に動き、
さらにオルティーズ選手の才能が開花して
ラミレス選手とのメジャー屈指の3,4番コンビが出来たのである。
さらに、3塁手のローウェル選手の獲得など
この指標をもとに現在の野手陣は構成されている。
たくさん出塁して、たくさんの得点能力を持つ。
市場の価値の中で低くとも、能力のある選手を獲得する。
この指標を採用してからのレッドソックスの躍進は見てのとうりである。
破壊力のヤンキースよりも、ソツのないレッドソックスが
この6年で2度のワールドチャンピオンに輝いていることが
この指標の正しさと価値観を証明している。
明日は、投手の第2の防御率について触れる。
2008年2月11日月曜日
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